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湘南ストリームライン

 
SC-4(650形)
■基本性能
編成:6511(cMPC)+6512(MCS)+6513(MCS)+6514(cMPC)
重量:34.5+32.5+32.5+34.5
モータ出力:MB-7011(140キロワット)×4/両 ギア比:7.80(WNドライブ)
制御器:SiC-VVVFインバータ MAV-142-15VHA
ブレーキ方式:MBSA-1(純電気ブレーキ装備)
加速力:77キロまで4.5キロ/秒(混雑率250%まで一定)
減速力:常用5.0キロ/秒 非常5.0キロ/秒 最高速度:120キロ(認可100キロ)
 ■SC-1をおきかえるために
1965年登場のSC-1は、走行性能だけ見れば現在のストリームラインにおいてまったく遜色ありません。しかし、機器を1985年に更新しているとはいえ四象限チョッパに使われる半導体部品は枯渇状態にあり、とりあえず当面は東京メトロから02系の部品を流用してしのぐものの、楽観はできません。そこで、SC-1置き換え用に企画されたのがSC-4です。伝統的にSCシリーズは沼田が担当し、SC-4も企画段階は沼田が仕切っていましたが、プロジェクトの中途で沼田が急逝し浜野にバトンタッチしているため、なんともまとまりのないデザインになっている感もなきにしもあらずです。
 さて、SC-4は普通電車用なので、一気にモータが高回転で回りすぐに減速するという、惰性走行が極めて短いタフな走りが要求されます。そこでSC-4ではPMSMを採用することになりました。PMSMは完全密閉のため小型化ができ、なおかつ永久磁石を使用するため高回転でも発熱を抑えられるのが魅力でした。そこでストリームラインでは、常用6800rpm、ギア比7.8という高回転・ハイギアードセッティングを検討しました。これだけ高回転化しても密閉型モータの強みで、騒音はSC-3未満に抑えられています。もっとも浜野はSL-7なみの静粛性を求めており、静粛性を求める浜野が沼田に猛抗議(精一杯のマイルドな表現)したところ、またしても沼田と大喧嘩となり、沼田は「お前にSCの何がわかる!」と掴みかかったところで容態急変。そのまま逝去してしまいました。
 喧嘩相手に死なれて寝覚めの悪い浜野でしたが、SC-4にケチをつけた以上、落とし前をつけるのは浜野の仕事だと川村に諭され(川村はSC-2やSL-5の延命措置でそれどころではないため)、SC-4のデザインを引き継ぐことになりましたが、「沼田の遺志を継ぐ」などといった気持ちはサラサラないのが浜野の浜野たるゆえんでしょう。

特急と普通に停車駅以外の差があっていいわけがない
 浜野はSCシリーズのガサツさが許せませんでした。乗車時間が短いからって特急より静粛性が劣っていいのか。特急と普通電車の差は停車駅以外にあってはならない。そう考えました。
 とはいえSL-7のようにフルアクティブサスペンションを搭載するといったことは財布事情が許しません。SL-7は横浜市交通局からある程度お金が出たのでできた技。それでもコストがかかりすぎて、2007年から2013年まで6年もストリームラインでは新造車両が生まれない事態になったのです。SC-4では「贅沢」は許されません。
 しかし、カネがないならないなりに意地を張るのがストリームラインです。SC-4では床材に厚さ3ミリのアルミ板を厚さ15ミリのゴム板でサンドイッチした構造にし、て床下からの音と振動をカット。インバータ装置はSiC(シリコンカーバイト)インバータを使用することで低騒音化を実現しました。インバータ装置はMAV-142-15VHAを2台搭載。2in1のインバータ装置を2台搭載することでスペースを圧縮しています。


床下にでんと鎮座しているのがSiC-VVVFインバータ装置。2in1なので4モータを制御するには2機必要で、当然フィルタリアクトルも2機搭載。間に挟まれたLBが何か言いたげです。

 モータはMB-7011。PMSMです。このモータは定格3,300rpm、ピークで6,800rpmを保証する大馬力モータで、60分の定格出力は140キロワット。この恐ろしく静かなモータをギア比7.8で駆動しますが、なんとも贅沢な使い方です。たとえるなら最上級本マグロの大トロ部分だけを食べ、あとは捨てるようなもの。浜野いわく「SCだろうがSLだろうが、贅沢は常に美しい」とのこと。
 PMSMを使う以上、制御方式は必然的に個別制御になります。そして超ハイギアードというセッティングのおかげで、加速力が4.5キロ/秒を77キロまで維持する高加速っぷりです。湿潤時でも試験走行で7.0キロ/秒でスリップせず起動したというから、粘着性能の高さは底知れません。
 駆動装置はWNです。WNといえば惰性走行時のギアノイズがウイークポイントでしたが、SC-4はPMSMなので惰行が効きません。したがって惰行の際は主回路からモータを切り離すのが定石ですが、SC-4では弱い回生ブレーキと弱い力行を繰り返してギアにテンションをかけ続けるセッティングになっています。これは熱にめっぽう強いPMSMだからこそなし得たセッティングです。また、例によって例のごとくSC-4もオールMであり、モータに過負荷がかからないというのも有利な点です。しかし、小型化したとはいえフィルタリアクトルを2台ぶら下げている床下は、スマートから遠いのが残念なところです。
 ブレーキはMBSA-1で純電気ブレーキ。PMSMゆえに回生失効とはほぼ無縁の強力ブレーキで毎秒5.0キロ/秒を保証。普通電車用としては申し分ない性能となりました。


スタイリングは設計担当の趣味が大きく出るところです(※タテマエでは車体のスタイルに製作者の趣味は入らないことになっています)が、特急と普通電車に差をつけるのをよしとしない浜野は、SCシリーズを流線型にする決断を下しました。

普通電車も流線型
 車体はSCシリーズでははじめて流線型となったのが最大の特徴でしょう。SCシリーズはこれまで特急の脇を固める役割という意味合いも込めて切妻スタイルを堅持していましたが、「ストリームライン」という看板を背負うなら、普通電車でも流線型にすべきという考えから採用されました。SL-7のように地下鉄に直通しないので非常扉をつける必要がないため、実にスッキリした造形でまとめられました。ちなみにSL-7のような重心低下のためにFRPを使用したりはしていません。
 側面は普通電車用なので片側4ドア。将来のホームドア設置を見越して3ドアにしてはという意見もありましたが、ラッシュ時に優等から逃げ切るタイトなダイヤには4ドアは不可欠とのことから押しきりました。ドアは肉厚を薄くとるためステンレス製。リニアモータ駆動なので開閉音がやかましいのがたまに傷です。
 座席はロングシート。SL-7同様クッションを効かせたものを使っています。
 SC-4は2013年度に2編成、2014年度に3編成を投入してSC-1を置き換えます。その後毎年2編成程度を増備して、SC-2を置き換える計画もありますが、そのへんはまだ確定事項ではありません。なんせSL-5も老朽化が進んでおり、こちらの置換も緊急事項だからです。
 SL-7にお金を過剰にかけなければ、もうちょっとリプレイスが早まったんですけどね……。

SC-4は現在試運転をつづけており、2014年1月から営業運転を開始する予定です。普通電車専用なので地味な存在ではありますが、SCシリーズの新しいスタンダードとしての活躍が期待されます。

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