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湘南ストリームライン

 
SC-2(550形)
■基本性能
  編成:551(cMP)552702(MPC)+553(MPC)+554(cMP)
  重量:33.5+34.0+34.0+33.5
  モータ出力:MB-3219(120キロワット)×4/両 ギア比:6.07(WNドライブ)
  制御器:CFM-178-15RH(1C4M)
  ブレーキ方式:MBS-R
  加速力:54キロまで4.5キロ/秒 77キロまで3.3キロ/秒(混雑率250%まで一定)
 減速力:常用4.5キロ/秒 非常5.0キロ/秒 最高速度:100キロ(認可100キロ)

脇役がしっかりしているからこそ主役のストリームライナーは輝く……。すなわち特急の邪魔をしないよう、駅間1キロを1分12秒で走れるよう、足回りを徹底的に強化することが命題となりました。特急の邪魔をせずクールに走る普通電車、これこそがSC-2の「かっこいいところ」です。

SC-1の好評を受けて
 SC-1はその高い粘着力と省電力性能で、ストリームラインに電機子チョッパ制御の素晴らしさを伝えましたが、半導体技術の進歩は日進月歩で、さらに効率のよい制御方式であるAVFチョッパ制御が三菱電機から提案されるにあたり、普通電車用の車両を(せめて日中だけでも)すべて高加速化し、列車全体のスピードアップを目論みます。SC-2プロジェクトと命名されたこの車両はSC-1を担当した開発者が引き続き担当したため、SC-1と共通点の多い車両となりましたが、SC-1ではこなれていなかった部分がリファインされ、価格も(相変わらず高価なことには変わりませんが)SC-1よりもこなれたものとなりました。 
 正面形状はSC-1譲りの切妻構造です。SC-2は流線型をという声が内外にあったにも関わらず、切妻で押し通した理由は価格面はもちろんのこと「脇役には脇役の顔がある」という製作担当沼田部長(当時)の強い考えによります。特急には特急の、普通電車には普通電車にふさわしい顔があり、普通電車が切妻であるからこそ特急の流線型が引き立つのだ、わかったようなわからないような理屈で切妻に決まったそうです。ストリームラインは「かっこいい電車」であることが常に求められますが、その「かっこいい」の定義は製造担当の信念により決まります。SC-1、700形、SC-2を担当した沼田は「脇役の美学」を重んじる人だったのです。
 とにもかくにも切妻構造の正面ですが、多少なりとも色気を出すために車掌台側の窓を床下付近まで伸ばしています。これはスタイリング上の配慮ばかりでなく、待避線(進行方向右側)での停車目標を見やすくする配慮でもあります。

ストリームラインの各駅は基本対向式ホームで、乗務員は左側を見て停車位置を決めますが、普通電車は待避線に入りホームが進行右側になることもあるため、右側の視認性をよくするために窓ガラスを底辺まで下げた構造になりました。
 

 側面はSC-1同様の4ドアで、窓は固定窓となりました。これは、開閉窓はバタつきがうるさい上に側面の肉厚が余分に必要で、室内空間が狭くなることを嫌ったための措置です。窓は劣化の心配があるコーキングやHゴムでは固定せず、ユニット窓としてフレームを内側に固定する方式を採用。バタつきも皆無で静粛性を高めることに成功しました。
 このほかSC-1と比べて変わった点としては、冷房を最初から装備して登場した点でしょうか。屋上に15,000キロカロリーの冷房器3台と強制通風器(固定窓の電車なので必須です)を搭載した結果、パンタグラフの艤装がたいへん苦しくなります。このとき下枠交差形のパンタグラフを採用する案もありましたが、ひし形に比べ追随性が劣る下枠交差型は、半導体部品を多用する(瞬間停電に弱い)電機子チョッパの電車には使いたくないという点で見送られ、パンタグラフがボギーセンターよりも外側にずれる結果となりました。しかし、それでも2機搭載にこだわりますかストリームラインは……。


固定窓のおかげですっきりとした側面。屋上はエアコンが占領したため、パンタグラフが台車中心からずれているのがわかります。

最高速度100キロに割り切ったセッティング
 主制御器はAVFチョッパ制御、CFM-178-15RH、モータは直巻のMB-3219(120キロワット)を採用しました。SC-1に比べるとずいぶんと出力が下がりましたが、SC-2はギア比を6.07と大きくとって低速は大トルクで踏ん張り、高速域は弱め界磁の連続制御でなんと15%まで引っ張り高速性能を得ています。普通電車専用で最高速度は100キロ、運用上2分以上全負荷運転をしないという割りきりで作られたシステムです。ギア比を高くとったため、騒音は特に45キロ以上の高速域でSC-1より大きくなりますが、制御器そのものの低騒音化と窓ガラスの固定化でこれをカバーしています。なお、SC-2ではゼロアンペアの基点を時速100キロに合わせてあるので、100キロでリミッタがかかった状態になります。特急運用に入ることはないという割り切りがなせる業です。(ちなみに同時期に登場した複巻モータのSL-5はゼロアンペアの基点を、多少の余力を見て120キロに設定しています)。
 加速力は54キロまで4.5キロ/秒、77キロまで3.3キロ/秒をキープ。ブレーキは全車電動車という性質を活かしたMBS-Rで常用4.5キロ/秒。駅間距離1キロを72秒で走れる性能を持っています。性能曲線で言えばSC-1に比べゼロ速度〜中速域で有利、77キロ以上ではSC-1が圧倒する感じになります。もっとも普通電車専用であれば77キロより上の速度域でそれほど加速性能が必要というわけではありませんので、これはこれでありなのです。
 SC-2は制御器の価格もSC-1に比べればずっと廉価で、性能も安定していることから普通電車の運用数を満たすため15編成が製造され、一気に普通電車で使われていたSL-3を支線用に追いやりました。
 その後VVVFインバータ制御のSC-3が登場しましたが、今なお普通電車グループの中では最大勢力を誇ります。とはいえ鋼鉄製の車体は海岸沿いを走る湘南ストリームラインにとっては腐食から逃れることができず、メインテナンスには手間がかかるのが現状です。ストリームラインもメインテナンスフリーのアルミ/ステンレス車で代替を進めており、近い将来、具体的にはSC-1が形式消滅した後に廃車が進むかもしれません。

SC-2はSC-1と同じコンタとなっています。これはSC-1、700形、SC-2の設計担当であった沼田が呈示した「かっこいいストリームライン」なのだそうです。

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